先日当店にシードゥエラー ディープシー 116660 [オイスターブレスレット Dブルー]の入荷がありまして、入荷直後より関東のお客様よりご連絡を頂き、あっという間に取引成立。
希少価値の高い人気モデルは全国的に皆さんお探しになっているなぁと、最近また改めて実感しています……。
さて、今回はそんなロレックス上級者の皆さんに!ではなく……まだまだロレックスの事について詳しく知らない【ロレックス初心者】の皆さんに、今回はロレックスの歴史的側面から、そもそものロレックスって何が凄いの?といった疑問にお答えしたいと思います。
時計業界に革命をもたらした【ロレックス】の歴史
そもそも19世紀までは、時計といえば持ち歩く「懐中時計」が主流でした。ロレックスのような「腕時計」が登場したのは19世紀後半くらいからのこと。
そして、その腕時計を進化させ発展させたメーカーこそロレックスなのでした。
ロレックスは、1905年にロンドンで創業。創設者のハンス・ウイルスドルフが目指したのは身につけてエレガントで、かつ性能の良い腕時計でした。
それを今日まで追求し続けて1世紀あまり。ロレックスは時計業界に数々の偉業を轟かせています。その中でもロレックスの偉業として多く語られるのが以下4点。
(1)腕時計として初めて【クロノメーター】の公式証明書を獲得
ロレックスがまず取り組んだのは、腕時計のケースの中にある動力機構「ムーブメント」の向上。
1910年、認定機関の「スイスクロノメーター歩度公認検定局」から腕時計として初めてクロノメーターの公式証明書を獲得しました。
クロノメーターとは
クロノメーターとは、スイスの公的機関(スイスクロノメーター検定協会 (COSC : ControleOfficiel Suisse des Chronometres) が認定した、厳しいテストに合格した高精度な時計にのみ与える認証のことをいいます。
ロレックスはこの認定を、腕時計として初めて獲得しました。4年後には、イギリスのキュー天文台からも、当時航海用のクロノメーターにしか与えられていなかった「A級歩度証明書」が与えられます。
このことによって、【ロレックス】=高精度という信頼を世間から得たのです。
(2)完全密封の【オイスターケース】発明
その後、1919年、ロレックスはスイスのジュネーブに移転します。
そして1926年に開発したのが「オイスター」という名前の時計でした。
「オイスター」は、水もホコリもシャットアウトする完全密封したケースを実現し、防水性と防塵性を兼ね備えた「世界初の防水腕時計」でした。
その性能を示すため、1927年にはイギリス人スイマーのメルセデス・グライツがこの「オイスター」を着けてドーバー海峡を横断。10時間以上水中にあったロレックス・オイスターは完璧に動き続けていたそうです。
(3)世界初の自動巻メカニズム【パーペチュアル】の開発
1931年に開発したのが、世界初の自動巻メカニズムを持つパーペチュアルローター。芸術作品とも呼ばれるこの機構は現在の自動巻腕時計の原点となりました。
(4)日付を表示する【デイトジャスト】の誕生
1945年、日付を文字盤の小窓で確認できる「デイトジャスト」が誕生しました。日付は24時間で自動的に切り替わるという画期的な自動巻き腕時計。
ロレックスはこの時計のために特別に5列からなるジュビリーブレスレットも採用しています。
「キザベゼ」と呼ばれる「フルーテッドベゼル」との組み合わせは象徴的なデザインとなりました。
「探検」は制度追求のための「実験室」
ロレックスが、こうした性能・精度を高めるための格好の「実験室」と考えたのが過酷な環境下におかれる場でした。たとえば飛行機、モーターレース、探検など。各分野で歴史的偉業を成し遂げた人物のそばに、いつもロレックスがあったのです。
1933年
エベレストの上空を世界で初めて飛行したクルーたちが【ロレックス・オイスター】を携行
1935年
当時の世界最速ドライバーのひとり、マルコム・キャンベルがロレックスの時計を着けて時速300マイル(約485km)をマーク。
1953年
ジョン・ハントが率いる登山隊員が【オイスター・パーペチュアル】を着けてエベレスト登頂に成功。これが【エクスプローラー】発売のきっかけになった。
1960年
3作目となる【ディープシー・スペシャル】がマリアナ海溝の最深部、チャレンジャー海峡に到達。潜水艇「トリエステ号」の外側に取り付けられていた【ディープシー・スペシャル】は「完璧に動いていた」。
ほかにヨットレース、科学実験の場でも着用され、それぞれの環境下に合った腕時計が開発されていったのです。
ロレックスの名前の由来
そんな数々の偉業に冠する「ロレックス」という名前を、創業者のハンスが思いついたのは1908年のこと。
短い名前で、どの国の言語でも発音しやすくて、ダイアルに刻印したときに美しく見える文字の組み合わせをイメージしたとか。
彼はあらゆる文字の組み合わせを考えたあげく、「ある朝、ロンドンのシティで乗合馬車の2階席に座り、チープサイドを走行している時、天啓のように『Rolex』という名前がひらめいた」と語っているそうです。
1976年「ロレックス賞」の創設
1976年。【オイスター】の誕生から50周年を記念して、「勇気と信念を持ってさまざまな課題の解決に挑む素晴らしい人々を称えるため」の【ロレックス賞】が創設されています。
ロレックス賞とは人類の知恵と福利を向上させる革新的なプロジェクトを遂行する(良い世界を作ることに尽力する)人々を奨励し支援している賞です。
2016年度は、生物学者のフレニ・ホイサーマン、眼科医のアンドリュー・バストーラスら10名が受賞。日本人起業家の大木洵人さんも受賞しています。
https://www.rolex.com/ja/science-and-exploration/awards-for-enterprise.html